日本在宅医学会 20記念大会

The 20th Memorial Meeting of the Japanese Academy of Home Care Physicians

2018.4.29(日) 30(月・祝)

会 場
グランドプリンスホテル新高輪
国際館パミール
大 会 長
川越 正平 あおぞら診療所 院長
副大会長
山岸 暁美 慶應義塾大学/あおぞら診療所

大会長挨拶

 みなさんはパンゲア大陸のことをご存じでしょうか。2億年前、陸地は大きな一つの大陸で形成されていました。プレートは常に動いており、長い時間を経て、現在では6つの大陸から形成されています。医療や専門職のあり方も、未分化な状況から始まり、徐々に専門性や新たな技術が確立されてきた歴史があります。地域包括ケアが叫ばれる時代となり、今後もニーズの変遷とともに新たな役割やアプローチが必要になるでしょう。10年後までになすべきことに思いを馳せる大会を目指し、第20回記念大会のモチーフにパンゲア大陸と羅針盤を選びました。
生活を支える視点が、地域における在宅医療や介護の現場はもちろんのこと、急性期医療や行政施策にも不可欠だと言われるようになりました。そこで、この大会には病院で診療に当たっている医師や看護師、地方自治体等で活躍している行政職、そして市民の方々にもご参加いただけるように、病院や行政、地域に関連するプログラムを数多く設けることにしました。以上を踏まえ、大会テーマを「いのちと生活を支える医療介護多職種チームの使命 ~病院・行政・市民とともに取り組むまちづくり~」と設定しました。
 会場には、規模の小さな当学会には分不相応な費用を要することを承知の上で、品川に立地するホテルを選びました。例年の1.5倍の数にのぼる企画を、文字通り一つ屋根の下で開催できる大きな会議場が決め手でした。
参加者は、高校生時代に戻ったかのように、朝から夕方まで12の会場を渡り歩きながら、発表に耳を傾け、思索や議論を深めることを期待します。結果として、有名人はお招きできませんし、豪華なおもてなしもない質実な大会になります。多くの参加者が来場され、窮屈かもしれません。それでも、「大いに収穫があった」「目から鱗が落ちた」と言って頂ける大会を目指します。医療や介護の現場でともに汗を流している仲間、地域をともに支える病院や行政の方々をお誘いの上、手分けして羅針盤や海図に相当する大会プログラムにご参加ください。次の10年に進むべき進路を見出すことができると思います。みなさまのご参加をお待ちしております。

日本在宅医学会 第20回記念大会 大会長

日本在宅医学会 第20回記念大会
大会長 川越 正平
(あおぞら診療所 院長)

副大会長挨拶

 在宅医療は、今、Third Stageにいると解釈しています。佐藤智先生をはじめとするパイオニアたちが患者・家族のQOLを最大限考慮した形の医療を模索し”在宅医療”をスタートされたFirst Stage、そして診療報酬や介護保険などの制度と共に歩み始め全国に在宅医療が伸張したSecond Stageを経て、地域包括ケアシステムの中で在宅医療がどう機能するかを連携という学際的なバランスの中で追求するThird Stageに我々はいます。
 振り返れば、在宅医療は静かに、しかし着実に医療の在り方を変えてきました。人々の療養生活を支えるという大きな目標に向けて、継続的に少しずつその形を変化させながら。その結果、我が国の医療的課題における革新的なソリューションとしての存在意義も高まってきています。
 一方で、かかりつけ医の役割の明確化と質の向上、領域横断的な課題を抱える方々への対応、予防事業との連動など、在宅医療の守備範囲は訪問診療のみならず、住民の健康をマネジメントし、医療保健福祉のみならず、さまざまな領域の方々と共に生活を支えることに核をシフトする時期に来ているのかもしれません。
 過日、スティーブンジョブスの後継者、アップル社CEOのティムクックが、同社の長期的戦略として「今後我々は、人々の暮らしのすべてに関与する」と述べていました。これは車や家電などすべての製品をアップル社が手がけるという意ではありません。現状、断片的に使用されている身の回りのマイクロプロセッサを備えたPCや家電や車などをプラットフォームに繋げることで、様々な機能を集約的に効率的に利用できるスマートな環境となる。このようなプラットフォーム体験を人々の暮らしに広げていくという話でした。これは、言い得て妙、現在の在宅医療、そしてまちづくりに重複するものがあるのではないでしょうか?
 この第20回記念大会が、日本在宅医学会リニューアル前の集大成としての大会であると同時に、新たなスタートに向け、在宅医療のThird Stageのブレイクスルーになればと心から願います。皆さまのご参加をお待ちしております!

日本在宅医学会 第20回記念大会 副大会長

日本在宅医学会 第20回記念大会
副大会長 山岸 暁美
(慶応義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室/あおぞら診療所)